お彼岸の意味
春のお彼岸は3月の春分の日を中日として前後3日間の計7日間を期間とし、秋のお彼岸は9月の秋分の日を中日として前後3日間の計7日間を期間とします。
「彼岸」という言葉はもともと仏教の言葉であり、意味としては煩悩を脱した悟りの境地のことを指しています。煩悩とは、心身を悩ませ、乱し、煩わせ、汚すすなわち悟りの境地を妨げるあらゆる精神作用のことです。さらに、三途の川をはさんで、我々が住んでいる世界を此岸、そして向こう側の仏様の世界を彼岸といいます。
つまりお彼岸とは、我々人間の迷いや苦しみの原因となる煩悩のない、悟りの境地に達した世界であり、極楽浄土のことを言います。
私達は生きている以上、煩悩を手放し悟りの境地に至ることはなかなか難しいと思います。そんな風に悩める私達衆生を、阿弥陀如来はそのままの私達を救ってくらだると願いをたててくださっています。そんな思いをいただきながら、お彼岸の時期にはそっとお内仏(お仏壇)にむかい手を合わせ、自分の心と向き合ってくださいね。 合掌
名古屋市熱田区 浄土真宗白毫寺 僧侶 釋尼慶喜